
周りの人が自分を見ている気がする。
会話の内容が、自分のことを言っているように感じる。
いつも誰かに見張られているような感覚が消えない。
そんな感覚を持ちながらも、「自分の気のせいかもしれない」「おかしくなってしまったのかもしれない」と誰にも言えず、ひとりで抱え込んでいませんか?
私たちは、そうした言葉にならない“心の体験”に、静かに耳を傾ける場所でありたいと考えています。
こんなことを感じて
いませんか?
- 街中で聞こえた笑い声や会話が、自分のことを言っているように感じる
- 人の視線が気になり、「何か悪く思われている」と確信に近い感覚がある
- SNSやテレビ、看板、車のナンバーなどが自分へのメッセージに思える
- 自分の考えや気持ちが、他人に伝わってしまっている気がする
- 誰かに監視されている・つけられているという感覚がある
- 家族や友人の言動に「裏がある」「本音を隠している」と強く感じる
- この感覚を誰かに話すと、信じてもらえない/変に思われそうで怖い
こうした体験には、
理由があります
ご本人にとっては"はっきりとした事実"のように感じられるこれらの体験は、心の病のサインとしてあらわれてくることがあります。
決して「おかしくなった」のではなく、脳や心の働きが一時的にバランスを崩している状態なのかもしれません。
早い段階で適切に関わることで、症状が安定し、安心できる日常を取り戻すことができます。
考えられる状態
統合失調症
思考や感覚のまとまりが一時的に乱れ、「現実」と「自分の内側」が混ざり合うような体験が出てくる。
被害的な考え、被注察感、思考の漏洩・伝播感などが特徴的。
発症初期は「違和感」や「不安感」としてじわじわと始まることも多い。
妄想性障害(被害妄想が中心の状態)
他人からの悪意や攻撃を、繰り返し現実的に感じ取ってしまう状態。
内容は現実的な範囲にとどまるが、修正が難しく、強い確信を持ってしまう。
統合失調感情障害/うつ病に伴う妄想状態
感情の波とともに、現実感のゆがみや被害的な体験が生じることがある。
高機能ASD+不安障害/愛着の問題
対人関係に過敏で、誤解・誤認・関係念慮的な思考に陥りやすい場合もあり、注意深く見極める必要があります。
もしも「おかしいかもしれない」と思ったら
ご自身で「これは少し変かもしれない」と感じていることは、とても大切なサインです。
無理に否定せず、丁寧に確認しながら整理していくことで、心が落ち着いてくることがあります。
周囲に話せなかったことも、ここでは安心してお話しいただけます。
あなたが感じているその感覚に、私たちは真摯に向き合います。
当クリニックでできる
サポート
- 現在の体験や、これまでの経過をゆっくり丁寧にうかがいます
- 必要に応じて、病的体験かどうかを慎重に判断します
- 早期発見・早期支援を重視し、状態に応じた治療計画を立てます
- 抗精神病薬などのお薬も、ご本人の理解と希望を大切にしながら調整します
- ご家族からの相談も受け付けています(ご本人の同意のもとで)
最後に
周囲がよそよそしく感じる、人の視線が怖い。
それは「気のせい」や「妄想」と片づけてしまうには、あまりにも現実的で、苦しい体験です。その感覚がつらいと感じたら、どうかひとりで悩まず、ご相談ください。
あなたが「もう一度安心して人と関われるようになる日」を、私たちは心から願っています。